1 非弁提携
弁護士法27条は、「弁護士は、第72条乃至第74条の規定に違反する者から事件の周旋を受け、又はこれらの者に自己の名義を利用させてはならない。」としています。
また、弁護士職務基本規程第11条は「弁護士は、弁護士法第72条から第74条までの規定に違反する者又はこれらの規定に違反すると疑うに足りる相当な理由のある者から依頼者の照会を受け、これらの者を利用し、又はこれらの者に自己の名義を利用させてはならない。」としています。
2 弁護士法72条から74条
弁護士法72条は、非弁護士の法律事務の取り扱いを禁止しており、「弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。」としています。
弁護士法73条は、譲り受けた権利の実行を業とすることを禁止しており、「何人も、他人の権利を譲り受けて、訴訟、調停、和解その他の手段によつて、その権利の実行をすることを業とすることができない。」としています。
弁護士法74条は、非弁護士が弁護士を標榜すること等を禁止しており、「1弁護士又は弁護士法人でない者は、弁護士又は法律事務所の標示又は記載をしてはならない。2 弁護士又は弁護士法人でない者は、利益を得る目的で、法律相談その他法律事務を取り扱う旨の標示又は記載をしてはならない。 3 弁護士法人でない者は、その名称中に弁護士法人又はこれに類似する名称を用いてはならない。」としています。
いずれの規定も、非弁護士が弁護士業務を行うことを禁止し、また国民が弁護士でない者に法律事務を依頼して問題が生じることを未然に防ぐ規定であるということができます。