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双方の立場から見えたこと

懲戒請求を受けた体験からすると、懲戒手続きが終盤になり、所属弁護士会の綱紀委員会で「懲戒不相当」の判断が下ると、まず一山超えたとの気持ちが沸いてきます。その後、懲戒請求者が日本弁護士連合会綱紀委員会に異議を申し出て、審査がなされ、今度は日本弁護士連合会綱紀委員会で所属弁護士会での懲戒不相当の判断が支持されると、もう懲戒をうけることは無いだろうと、安堵感が沸いてきます。その後にさらに懲戒請求者から綱紀審査の申出がなされても、日本弁護士連合会綱紀審査会での逆転懲戒の可能性は何百分の1だからです。綱紀審査の申出がなされても、結果として、ほとんどは、審査不相当として処理されます。つまり、日本弁護士連合会綱紀委員会が下した所属弁護士会での懲戒不相当の判断を維持する結論が、綱紀審査でも、支持されます。

私は、ご依頼者の要請で相手方の弁護士を、駱駝が針の穴を通る様な極小な成功確率の下で、逆転懲戒相当の結論を綱紀審査で得た実績があります。詳細は自由と正義2019年3月号93ページ「綱紀審査会の運用状況について」をご一読ください。例外的に逆転懲戒相当の結論が下された二件の先駆的な綱紀審査会事例の内の一件が私の手になるものです。

さてその様に弁護士に対する懲戒請求に全力を発揮する私が、なにゆえに懲戒請求された弁護士の弁護に名乗りをあげたかです。

実は、過去には、カブトデコム株式会社の弁護活動を巡りマスコミで大きく取りあげられた札幌弁護士会の四名の弁護士への懲戒請求事件で、その四名の弁護士の弁護人となりました。札幌弁護士会綱紀委員会で懲戒相当となった案件を、その直後に弁護人に就任し、同僚の弁護人とともに札幌弁護士会懲戒委員会で逆転での懲戒不相当にした実績があるのです。その他にも、所属の弁護士会で懲戒と認定された案件を日本弁護士連合会懲戒委員会で、取消させた実績も一度ならずあります。

このように、弁護士の懲戒案件に関しては、攻守何れの立場からも、広く深く長く弁護活動を展開してきました。

しかも、そればかりではありません。実は、私自身が日本弁護士連合会の2000年(平成12年)11月1日の臨時総会で司法制度改革の是非を巡り、仮議長の偏頗な議事進行に異議を唱えて壇上に上がったことや、当時の日本弁護士連合会の実力者中坊公平弁護士につき、「中坊にさんをつけるな」と会場で野次った点が、弁護士の品位をけがしたとして懲戒請求を受けているのです。

幸い当時私が所属していた愛知県弁護士会の綱紀委員会は、これらの私の言動は懲戒不相当と判断し、救済してくれましたが、おそらくは、その長い懲戒手続きの間の心労も大きく影響した結果でしょうか、二人目の伴侶の野辺の送りをしました。

懲戒手続きの間の辛苦は、所属法律事務所のスタッフや家族の其れも含め、重く深いものがありました。