弁護士広告のNG表現とは?日弁連の規程で禁止される広告と注意点を解説

弁護士事務所

弁護士事務所については、自由に広告は出せるものの、その内容については日弁連の規程により
制限を受けます。
仮にこの規程に違反するような広告を掲載した場合、会規・会則違反として懲戒処分の対象となる可能性がありますので、具体的にどのような広告が問題となるのかを、「弁護士等の業務広告に関する規程」と、その解釈を示した「業務広告に関する指針」に基づいて説明します。

なお、今回説明するものは、禁止されている広告のうち典型的なものに限りますので、ほかにも多数ルールがありますから、詳しくは規程及び指針をご確認ください。

①勝訴率100%と広告に記載すること

そもそも、勝訴率100%は現実的には実現しえません。受任する事件を選んでいけばそのようなことも可能かもしれませんが、極めて特殊な事例・ケースに限定されます。
同じような事件でも、同じ事件はありませんから、前に勝訴できたとしても、次も勝訴できるという保証はありません。そのため、勝訴率を表示することは、誤導・誤認のおそれのある広告に該当するとして、規程4条1号によって禁止されています。なお、真実の勝訴率を表示したとしても、そもそも勝訴率を掲載すること自体が禁止されていますので、違反となることに注意が必要です。

②〇〇事務所よりも素早く対応します

規程3条5号により、ほかの事務所と比較するような広告を掲載することは禁止されています。この理由について指針では明記されていませんが、品位を損なうような広告であることが理由であると思われます。
そのため、何を比較するかを問わず、比較すること自体が問題とされていますので注意が必要です。

③過去に〇〇事件を担当しました

過去に取り扱った事件については、規程4条4号で掲載が禁止されています。
ただし、①「依頼者の書面による同意がある場合」②-1「広く一般に知られている事件」で「依頼者の利益を損なうおそれがない」②-2「依頼者が特定されない場合」で「依頼者の利益を損なうおそれがない」場合には、許容されています。

書面による同意がある場合には問題は生じませんが、それ以外の場合に注意が必要です。指針に挙げられている例は、弁護団事件などで依頼者が多数であり同意を得ることが困難でかつ原告が増えた方が依頼者自身の利益にもなるというようなケースです。そのため、また、依頼者が特定されないかどうかは、依頼者名が表示されているかどうかではなく、実質的に特定できないかどうかで判断するとされており、極めて慎重な対応が必要となります。

④〇〇を専門としています

医師に存在する「専門医」制度と異なり、弁護士にはそのような制度はありません。そのため「どうなれば専門と言えるのか」がはっきりしていないといえます。

そのため、客観的なものが担保されず、「専門」と名乗ることには、国民を誤導する可能性があるとして表示を控えるのが妥当であると指針では記載されています。
これに対して「積極的に取り組んでいる分野」「関心のある分野」という表現は問題ないとされており、そちらの方が望ましいと言えます。

弁護士が広告を掲載する際には、必ず広告規程及び指針を確認するようにしてください。

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