1 所属弁護士会の秩序又は信用を害す行為
懲戒事由の3つ目は、「所属弁護士会の秩序又は信用を害」す行為です(弁護士法第56条第1項)。
これは、弁護士の行為により、弁護士会の会内または対外的に信用が毀損されたような場合を指します。
ただ、多くの場合には、品位を失うべき非行に該当する場合や、法律、会則違反の場合に、同時に弁護士会の秩序・信用を害したとされるという形で、他の懲戒事由と同時に適用されています。
2 登録または登録換え請求の進達の拒否
この「所属弁護士会の秩序又は信用を害」するおそれがあるような場合には、弁護士法第12条により登録又は登録換え請求の進達が拒否されます。
同じ文言が使われているため、懲戒事由の解釈の参考になると思われます。
ここで、どのような者が進達拒否されるかですが、過去の言動などからして弁護士会の指導監督に服することが期待できない場合や、過去の犯罪歴などからしてその者を入会させると弁護士会の社会的信用が落とされる場合等を指すと考えられています。