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■ 弁護士の守秘義務とは
弁護士は、業務上知り得た秘密を守る義務(守秘義務)を負っています。これは弁護士法第23条および弁護士職務基本規程第23条に基づくもので、依頼者との信頼関係を基礎とした職業倫理の根幹です。
■ 守秘義務違反の懲戒処分の種類
守秘義務違反をした場合、以下のような懲戒処分を受ける可能性があります。
退会命令や除名の処分に至るケースはほとんどないものと思われます。
- 戒告:最も軽い処分。
- 業務停止:一定期間(1か月~2年)弁護士業務を停止。
■ 綱紀・懲戒委員会が重視する点
守秘義務違反に対して、以下の要素が処分の重さに影響します。たとえば以下のように考えられます。
重視される要素 | 内容 |
---|---|
漏洩した情報の内容 | プライバシーや名誉に関わる重要情報かどうか |
漏洩の態様 | 故意か過失か、継続的か単発か |
漏洩の相手 | 第三者か、利害関係者か |
被害の有無・程度 | 実害があったか、社会的信用が損なわれたか |
再発防止措置や反省の有無 | 自主的な謝罪や再発防止策が取られているか |
■ まとめ
弁護士の守秘義務違反は、単なるミスではなく、職業倫理に対する重大な違反とされます。実際の懲戒事例では、故意性や被害の有無、情報の重要性などが処分の重さを左右しており、最悪の場合は